元スポーツ店店員で、元靴屋店員は伝えたい!
ダイエットや健康の為にウォーキングやランニングを始めるという人は多いのではないのでしょうか。その際に必要になる重要なアイテムが「シューズ」です。
ウォーキングをする際には「ウォーキングシューズ」を、ランニングをする際には「ランニングシューズ」が必要になります。
運動の動作が似ているのに、なぜウォーキングとランニングでシューズは分かれているのでしょうか?
また片方のシューズがあれば両方をこなせるのではないのでしょうか?
しかしながら、ウォーキングとランニングでは適したシューズの機能が異なり、間違った選び方をすると体に負担を掛ける事に繋がります。
そこここでは、ランニングシューズとウォーキングシューズの違いをご説明し、目的に合ったシューズで運動するのかがいかに大事なのかをご紹介します。
またウォーキングシューズやランニングシューズは普段履きや立ち仕事をしている人の強い味方にもなります。合わせて、シーン別のおすすめシューズもご紹介致します。
ウォーキングシューズとランニングシューズの機能性から見る「違い」
ウォーキングシューズとランニングシューズの違いは「重量」「ソール設計」「柔らかさ」「素材」「ビジュアル」の5個の違いがあります。
次はこの5つの違いと双方のシューズの特徴を細かくご紹介していきます。
[重量]の違い
ウォーキングシューズとランニングシューズにおいて大きな違いが「重量」です。ランニングシューズの方は比較的軽量で、ウォーキングシューズはランニングシューズより重く設計されています。
理由はランニングは次々に足を「接地→蹴る」を繰り出すので、軽い方が体への負担が少ないからです。
逆にウォーキングはじっくりとした動きになり「着地→接地→蹴る」と動作が一つ増えます。重量を重くすれば「安定性の確保」と「前に進める力を促進」の二つを確立させる事が可能な為、ウォーキングシューズの方が重量が重いのです。
[ソール構造]の違い
ウォーキングシューズとランニングシューズでクッション性が違うという人が稀にいますが、基本的にランニングシューズもウォーキングシューズもクッション機能は同じものを使っているのでクッションの性能は変わりません。
ですが、ソールの構造は全く異なるので、受けるクッションの恩恵や補強は全く異なります。
[ランニングシューズは…]
ランニングシューズは屈曲性が高く、安全に素早い蹴り出しができる構造になっています。
メーカーによっては衝撃吸収しやすいクッション配置にしているので、衝撃吸収の感じやすさはランニングシューズの方が上です。
また、ランニングは両足着地している時間が少ないので、上下の動きが激しくなります。上下の動きに耐えられる・真っすぐ進む為の補強がされているのも特徴です。
[ウォーキングシューズは…]
一方ウォーキングシューズは、じっくり地面を捉える為の着地延長機能や、ランニングとは異なり上下の動きを少なくする機能が装備されます。
また、筋力が弱い方を想定して作られているモデルが多いので、衝撃吸収性能よりも衝撃を送り出す反発性を重視してるモデルが多く見受けられます。
ランニングシューズ並にガチガチにクッションが装備されたり補強がされると、足が前へ行きづらくなりますので、ソール形状の機能性は大きな違いといえます。
[ソールの柔らかさ]の違い
(引用:防水スニーカー 幅広カジュアルシューズ メンズ ムーンスター moonstar …)
ソール構造とも話が被るのですが、ランニングシューズとウォーキングシューズでは屈曲性などの柔らかさが異なります。
[ランニングシューズは…]
ランニングシューズは全体的に柔らかい作りをしており、屈曲性が高いモデルが多く、ソール設計をみていると、屈曲する箇所や土踏まずのところに多く深く屈曲溝が接地されています。
あまり柔らかすぎると反発性が失われるので、上級モデルや最近流行りのカーボンモデルでは屈曲性が硬いモデルもありますが、足裏の感覚や筋肉が弱い内は屈曲性が高いモデルが断然おすすめです。
[ウォーキングシューズは…]
一方でウォーキングシューズは安定感と推進力を出す為に靴全体が硬く、屈曲溝もランニングシューズに比べ必要な箇所のみの搭載です。
ただこれはモデルにより異なるのであくまで傾向といえます。最近ではしっかりと足裏の感覚を養うために柔らかく設計されているモデルもあります。
ですが、柔らかすぎると足へのダメージを軽減させる一方で推進力が失われ逆に疲れてしまいます。
ウォーキングシューズには硬い部分・柔らかい部分をミックスさせたり、ソールの厚さを変えたり等、歩きやすい機能がしっかり搭載されているので、多少硬いと感じても問題なく歩行が可能です。
[素材]の違い
[ランニングシューズは…]
ランニングシューズには汗を素早く逃がし履いたその日からしっかりフィットするメッシュ素材が採用されています。
雨等の侵入を許してしまいますが、フィット感の高さと汗のムレを防止する機能が高いのはランニングの際いには大きなメリットになります。
[ウォーキングシューズは…]
一方でウォーキングシューズは、合成革や本革を採用している事が多いです。
雨風に強く、メッシュとは違った足をしっかり包み込む素材なので、天候をあまり気にする事なく安定したウォーキングが可能です。
フィットするのに時間が掛かりますが、足に馴染めば他の靴とは比べ物にならないくらいの、世界で一つだけの自分だけにフィットする靴ができ上がります。
メッシュより汗を外に出す機能が少ないですが、最近は革以外のウォーキングシューズが発売されてきているので季節に合わせた選び方もできます。
[ビジュアル]の違い
ランニングシューズとウォーキングシューズでは素材が違うので見た目の印象も変わります。
[ランニングシューズは…]
前まではランニングシューズに使われるメッシュ素材のモデルは、スポーツ感が強すぎてタウンではあまり人気はありませんでした。
しかしスポーツミックスのコーデが流行った事や、企業の努力によりデザインが向上した事でタウンでも見かけるようになりました。
30代より上ぐらいの女性を中心に、かわいらしいランニングシューズをタウンで見かける事が多くなり、会社の出勤時・退勤時に履く等、ランニング目的以外でも履く人が増えてきています。
[ウォーキングシューズは…]
一方ウォーキングシューズは、本革や合皮を採用しており、カジュアルというより落ち着いた雰囲気がある見た目です。
普段履きにおいては年齢層は高めですが、ビジネスシューズの代わりに履けるモデルや、ビジネスシーンを意識したモデルが発売されているので、職場で履く人もいます。
また長く歩く旅先で重宝される事が多く、最近ではビジュアル面においてもしっかり力をいれているメーカーもあります。
普段使いはウォーキングシューズ?ランニングシューズ?
ランニングシューズとウォーキングシューズの違いをご紹介してきましたが、次は運動以外でもタウンで活躍できるシューズをご紹介します。
先ほども述べましたが、普段履きではデザイン性が高い「ランニングシューズ」がおすすめです。
タウンスニーカーに比べ歩きやすくストレスにならないランニングシューズはタウンでも見受けられようになりました。
ただ旅先などで多く歩く際はランニングシューズよりウォーキングシューズの方がおすすめです。
立ち仕事で使うならウォーキングシューズ?ランニングシューズ?
立ち仕事においては、ランニングシューズもウォーキングシューズも両方おすすめです。
汗をかきやすい環境で働くならランニングシューズの方が快適ですが、疲れやすかったりスラックスを履く環境であればウォーキングシューズの方がおすすめです。
どちらも疲れにくいシューズですが、どうしてもウォーキングシューズの方が価格は高くなる為、ランニングシューズを選ぶ人の方が多いといえます。
ウォーキングにランニングシューズを使う人がいますが…デメリットを理解して代用を。
ここではウォーキングシューズとランニングシューズの違いをご紹介しました。
違いから分かる様に、ランニングをする際はランニングシューズを、ウォーキングをする際はウォーキングシューズを着用する事をおすすめします。
流石に屈曲性が硬く汗を逃がしにくいウォーキングシューズでランニングをする人はいなと思いますが、ランニングシューズでウォーキングをする人は結構見受けられます。
メーカー側も「代用できない」とは言っていないですし、代用してもそこまで問題ないのかなと個人的には思います。
ですが、「安定感不足で思いがけない怪我をする」「推進力が低く足が前に行きにくい」「ランニンフ向けの補強なので歩きづらい」といったデメリットがあります。
やはり目的に合わせたシューズを履く事が、快適な運動をする為に必要な事なのではないのでしょうか。