日本から撤退してしまった「PFフライヤーズ」というスニーカー…なぜPFのスニーカーは魅力的なのか?

日本から撤退してしまった「PFフライヤーズ」というスニーカー…なぜPFのスニーカーは魅力的なのか?の画像 メンズ/レディース靴の雑談

PFフライヤーズというスニーカーのブランドをご存知でない?!

こんにちは。元靴屋店員です。数あるキャンバスシューズを発売しているブランドの中で、一味違う表情を持った「PFフライヤーズ」というブランドをご存知だろうか?

PFはアメリカ生まれのブランドで、日本ではニューバランスジャパンが代理店を勤めていました。

PFフライヤーズは多くのキャンバスシューズを発売しており、カラー展開も靴のスタイルも他と異なるかっこよさを持っていました。

靴屋で大々的に販売が開始された時は、俳優の佐藤健さんをイメージキャラクターに起用する等、広告宣伝費に大きな力をいれていましたが、残念ながら2014年に日本から撤退しています。

ここではPFフライヤーズはどの様なブランドだったのかや、PFの個人的に素晴らしいポイントをご紹介します。また日本に戻ってくる事を祈って…。

PFフライヤーズとはどんなブランド?

PFフライヤーズのインソールの画像

PFフライヤーズはアメリカで生まれたブランドです。ブランドの始まりは1937年。生み出した会社は「BFグッドリッチ社」という靴とは関係ないタイヤのメーカーでした。

PFフライヤーズの名前の由来は、PFのスニーカーに入っているインソールの名前からきています。

1933年にBFグッドリッチ社が開発した「Posture Foundation」という3点アーチを矯正するインソールで特許を取得。

このインソールを採用している事から、インソールの名前の頭文字である「P」と「F」をとった事が名前の由来とされています。

2014年に撤退後は…

PFフライヤーズのスニーカー画像
(引用:PF Flyers ピーエフフライヤーズ スニーカー “ALL AME…

日本ではニューバランスジャパンが代理店を勤めていましたが、2014年に日本から撤退。

しかしながら2015年にはアメリカ製のPFフライヤーズがニューバランスから発売されており、クオリティも非常に高く大きな注目を浴びています。

撤退後つい最近までは、アメリカ製のPFフライヤーズは楽天等のショップで展開されていましたが、残念ながら現在はかなり少量になっており、日本国内で購入する事はかなり難しい状況といえます。

PFフライヤーズの歴史について…

PFのインソールの歴史画像

全く異なるメーカーからその歴史が始まったPFフライヤーズ。その歴史はかなり壮絶でした。次はPFの歴史を簡単にまとめてみました。

1933年:BFグッドリッチ社が3点アーチ矯正インソール「Posture Foundation」を開発・特許取得。スニーカーの開発に乗り出す

1937年:BFグッドリッチ社がPFフライヤーズの販売を開始

1950年:アメリカでコンバースと並ぶ程の地位を得る

1960年代後半:売り上げに陰りが見え始め衰退が始まる

1972年:コンバースが救済に入りコンバースからPFが発売される(コンバースがPFを買収)

1975年:アメリカの独占禁止法に抵触し売却・解体 ジャックパーセルのみを残しPFは転売され続ける

ジャックパーセルは「スポルディング社」とバドミントン選手「ジョン・エドワード・ジャック・パーセル氏」の共同制作されたバドミントンシューズ。スポルディングがBFグッドリッチ社に開発を依頼し、1950年代以降BFグッドリッチ社がフットウエア部門を手放すまで全ての権利を持っていた。

1992年:ブランドがついに休眠状態に

2001年:ニューバランス社がブランドを購入し復活を遂げる

2014年:日本市場から撤退

2015年:本格的なメイドインUSAのモデルが発売される

PFフライヤーズの定番スニーカーはキャンバスモデルの「センターHI」「センターLOW」。現在国内で購入するのはかなり難しい…。

なぜPFフライヤーズは撤退したのか?

紆余曲折を得ながらも見事に復活したスニーカーブランド「PFフライヤーズ」。それなりに日本でも注目度は高かったのですが、なぜ2014年の撤退してしまったのでしょうか。

私が思う理由は、、、

他のキャンバススニーカーに埋もれてしまった

広告費用対効果があまり良くなかった

ではないのかと私は思います。

PFが初投入された時、私は靴屋に勤めていましたが、ニューバランスの力の入れよう素晴らしかったです。

佐藤健さんをイメージキャラクターにして販促物も多かったと記憶しています。その期待に応える様にPFはかなり売れていました。

しかしながら、この売れ行きが長く続いたかというとそれは別の話で、コンバースオールスターが投げ売りされていた時代でしたから、埋もれていってしまったのです。

価格はそこまで高くはなかったのですがね…。

長く売り上げが続いてくれれば良かったのですが、売り上げは長続きする事はなく、ニューバランスがお金を掛けた分稼げたかと言うと…。

PFの素晴らしさをご説明したい…!

PFフライヤーズの箱の画像

PFのスニーカーはいくつか持っていたのですが、売ったり履きつぶしたりして手元にありませんでした。

なぜか箱だけは健在。という事で某靴屋で見つけてまいりました!まだ若干日本市場に在庫が残っていてマイナーな感じで終わってしまったので、状態良好状態950円で購入しました…。

サイズはめっちゃ大きめなのですが、PFのスニーカーはそこまでサイズ感が大きくないので、デカ履きだと思えば…

やはり注目は、キャンバススニーカーの顔である、ソールテープの補強ですね。

PFフライヤーズのソールテープの画像

シンプルな形状ながらガチガチのオールド感と存在感。この表情はヴィンテージ感と新鮮さを感じますね。

ハイカットにつくアンクルパッチはシールやプリントではない、作り込まれたパッチ。シンプルな配色ですが、この立体感が良いポイントになっています。

PFフライヤーズのアンクルパッチの画像

ヒールパッチは至ってシンプル。

ちなみに、ジャックパーセルのヒールパッチは「ヒゲ」とよばれていますが、「PF」をイメージしてデザインされているらしいです。

PFフライヤーズのヒールパッチ・ジャックパーセルのヒールパッチの画像

インソールの効果で履き心地も良く、カラーも独特な色味で好きなブランドでした。いつかPFフライヤーズが日本で復活しないかなと…。ニューバランスならやってくれそうな気もしますけどね!

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