元靴屋店員が、靴屋3社を比較。
世の中に多くの靴屋がありますが、その中でも全国で靴屋を展開している小売店といえば「ジーフット系列」「ABCマート」「チヨダ系列」の3社です。
この3社はどこも素晴らしい靴屋ですが、3社とも全く異なる特徴を持っております。
また、この3社はどこにでも出店しており、靴を買いに来る時どこで買おうか迷ってしまう…なんて事もあると思います。
そこで今回は、元靴屋店員の私はこの3社の特徴をご紹介し、どういった目的を持った人がどこへ行くのがおすすめなのかもご提案させて頂きます。
靴屋3社は異なる特徴をもつ!元靴屋店員が詳しく特徴をご紹介!
今回は全国で展開している靴屋「ジーフット」「ABCマート」「チヨダ」の3社の特徴をご紹介し、どこの靴屋で靴を買うのがおすすめなのかをご説明します。
どこの靴屋がおすすめ?と聞かれた際に、私は「どこの」靴屋がおすすめとは言い切る事はできません。なぜなら、どの様な目的でどの様な靴を買うかによって、どこの靴屋をおすすめするのかは異なるからです。
ですのでここでは、各靴屋の特徴を把握した上で、「こういう人にはここがおすすめ」というのをご提案させて頂きます。
この3社は全く異なる特徴をもち、自前の店舗を多く持つのがチヨダ系列、大型商業施設等などテナントとして入っているイメージが強い「ABCマート」、自前の店舗も持っており、テナントも同じぐらい入っているイメージなのが「ジーフット」です。
この3社は取り扱う商品は勿論ですが、平均価格・接客スタイルに至るまで全く異なります。
では次からこの「ジーフット」「ABCマート」「チヨダ」の3社の特徴と、どういう人におすすめなのかをご紹介していきます。
全てのセンスが良く居て楽しい靴屋「ジーフット」
「ASBee」等を展開しているイオン系列の靴屋「ジーフット」。ジーフットは紳士靴・スポーツシューズが強い「ツルヤ靴店」と、多彩な店舗を持つ「ニューステップ」の2社が合併した靴屋です。2009年6月にイオン株式会社の連結子会社となっています。
ジーフットはイオンの子会社でありながらイオン以外の大型スーパーにも進出したり、自前で店舗を多く持っていたりする割と自由な動きをする靴屋です。
ジーフットの特徴は…
①売場の高いセンス
②商品構成の高いセンス
③ファミリー層にもしっかりと対応した靴も展開している
この3つの特徴を持ちます。
ジーフットの商品と売場は魅力的!
(引用:靴通販のシューズショップASBee)
3社の中において、ジーフット系列のアスビー等は、見やすい導線・商品を惹きつける動線をしっかり理解し実践している靴屋です。
見やすいながらも楽しく商品を見てられるのは、基本的な視線誘導がしっかりできている為であり、店員さんも無理な接客を仕掛けてこないという点。
また、限られた商品構成の中で流行や売れると思った商品をしっかり抑えられており、さらにケッズやマッドフット等、センスがあるブランドをしっかり独占しているのもジーフットの魅力です。
手頃な靴や長靴等の実用的な靴もしっかり抑えており、売場においてのファミリー層・玄人層の差別化もしっかりできています。
ファミリー層・スニーカー好き両方を楽しめる靴屋ですが、逆に隙がないのがデメリットで、どっちつかずな面が若干あります。
ですが、靴を買いに行くときに一番無難な靴屋ではないのかなと私は思います。
ここでしか買えないスニーカー多数!「ABCマート」
(引用:ABC-MART楽天市場店)
靴の小売りチェーンを全国に展開し、日本で約1,000店舗、国外で約300店舗を展開してるABCマート。
ABCマートはナショナルブランドとしても高い価値でがあるHAWKINSやVans等の商標権を取得しており、靴小売業としては異例の利益率を記録している業界1位の靴屋です。
ABCマートの特徴は…
①AMCマートでしか買えないブランド価値が高い靴がある
②売場に遊びがなく見やすい
③オンラインショップの在庫が充実している
この3つの特徴を持ちます。
ABCマートでしか買えない魅力的な靴達をご紹介!
(引用:【VANS】 ヴァンズ OLD SKOOL DX オールドスクール DX V36…)
ABCマートというと、在庫が近くになく基本的に店員さんを呼ばなければいけない…どころか、あちらから話かけてくるので、私の様な人見知りが激しい人には苦手な小売店ではないのでしょうか。
しかしながら、ABCマートにはABCマートでしか購入できない靴が多くあります。
スニーカーで言えば「ヴァンズ」「グラビス」「サッカニー」等。
かなり緩和されましたが、アディダスの「オリジナルス」も基本的にはABCマートかアディダスショップでしか購入できない様な状況にあります。
さらに、ダナージャパンが潰れた後、ダナーを独占したのがABCマート。あの超大人気ブーツ…基本的にABCマートでしか購入できないのです…。
在庫も非常に豊富で、深く広く在庫をもっており、ABCマートのオンラインショップではお目当ての靴が見つかる事も珍しくありません。
テナントの店舗が多く売場が狭い場合は、グラビスやサッカニーは削られる事もあるのでオンラインショップがおすすめです。
しかしながら、平均価格がそこそこ高く、生活に余裕があるファミリー向けではないとおすすめはできません。まぁぶっちゃけ言えば、ファミリー向けではありません。
ですが、独占している魅力ある商品が安く入る事が多く、靴好きとしては非常にありがたい靴屋です。ブランド価値が高い靴が好きなのであれば、ABCマートが一番おすすめではいのでしょうか。
普段の生活や掘り出し物が見つかる!「チヨダ」
紳士靴・婦人靴・スニーカー・上履き・サンダル・大きいサイズ等々、靴に関する商品全般を取り扱う靴屋です。
チヨダ系列は北海道から沖縄まで全国展開していおり、店舗数は約1100店舗と国内最大の靴屋です。
元々チヨダは、「東京靴流通センター」「SHOE・PLAZA」とは別に、「ザ・シューズ」を展開していましたが、現在はシュープラザと東京靴流通センターの展開になっております。
シュープラザはファミリー系+若い方向け、東京靴流通センターはファミリー向け+ご年配向けというイメージがあり、明確な差別化がされています。
そんなチヨダ系列の特徴は…
①靴関連の商品はすべてシュープラザや靴流通センターで揃う
②幅広いブランドの靴を展開
③安い靴・高い靴・作業靴等々すべて揃うのでファミリー層におすすめ
ファミリー層に一番おすすめ!靴なら何でもある!
(引用:東京靴流通センター 楽天市場店)
殆んどのお店が自前で店舗を展開している為、紳士靴・婦人靴・スニーカーは勿論、サンダルや上履き・長くつ・シューケア商品など、靴に関する物であれば基本的にこのお店で揃います。
売場も、非常にセンスがあり見やすく、売場に遊びがあり長く滞在しても楽しめるお店です。
欠点は、売場構成においてジーフットの様なブランドの差別化がいまいちで、ブランド価値が高い靴も、そこまで高くない靴も、まとまって置いてある事がたまにあり小売店の価値を下げている事があります。
しかしながら、ブランド価値が高い靴もしっかり幅広く置いていおり、幅広いブランドが多く置いてあるのは流石業界2位といったところ。
また3社の中で最もファミリー層に特におすすめの靴屋です。
さらにABCマートやジーフットが魅力的なブランドを独占している中、ブランド価値が高い靴を幅広く展開しているので、時期によってはとんでもない掘り出し物が見つかる事もあります。
靴屋3社!元靴屋視点の用途別ランキング!靴屋3社を比較!
こちらでは全国的に有名な靴屋「ジーフット」「ABCマート」「チヨダ系列」の3社の特徴をご紹介しました。最後に3社を比較し、どの様な人がどのお店がおすすめなのかまとめておきます。
[ファミリー層向け]1位:チヨダ系列 2位:ジーフット系列 3位:ABCマート
安い靴も高い靴も何でも揃うチヨダ系列はやはりファミリー層にかなりおすすめです。ABCマートは余裕がある家庭ではないと難しいですし、テナントで入る事が多いのでファミリー層は違うお店を選択する事も。
[魅力的な靴が多い靴屋]1位:ABCマート 2位:チヨダ系列 3位:ジーフット系列
ホーキンス・ヴァンズ・ダナー等ナショナルブランドクラスの靴を独占しているのはやはり大きな魅力です。独占していなくとも、ほぼそれに近いブランドも。
チヨダは限られた中で幅広い魅力的なブランドを展開していますが、ジーフットのセンスあるブランドの独占によっては、ABCマートを脅かす存在にもなりうるのではないのでしょうか。
[店の魅力が高く買い物が楽しい靴屋]1:位ジーフット系列 2位:チヨダ系列 3位:ABCマート
限られた売場の中で、センスがある商品の展開・売場の展開はジーフット最大の強みではないのでしょうか。店員さんも基本的話しかけてこないですし質も高い。
逆にABCマートは接客ありきなので、売場は遊びがなく見やすい様になっているだけなので、基本的に長くいる事はないお店ではないのでしょうか。
どの靴屋がおすすめ?目的を確認し自分に合った靴屋へGO!
全国で展開している「ジーフット」「ABCマート」「チヨダ」。どの靴屋も違った特徴をもった素晴らしい靴屋です。
無難に靴を買いに行くのであればジーフット系列やチヨダ系列がおすすめです。最後に3社をまとめ。
[ABCマート]
ABCマートにしかない魅力的な靴があります。ブランド価値が高い靴を買うのであればABCマートがおすすめです。
[チヨダ]
日常生活に最も必要な靴を取り揃えているのは間違いなくチヨダ系列です。ファミリー層におすすめなのは勿論ですが、革靴が急遽必要になった時、上履きが急遽必要になった時などの場面で、大きな味方になるのは間違いなくシュープラザや東京靴流通センターです。
[ジーフット]
ジーフットもチヨダ同様に、それなりにファミリー層や生活に結び付く様な靴を展開しおり、魅力的なブランド価値が高い靴を展開しています。
全てにおいてセンスはジーフットが一番高く、お店に行って楽しいのはジーフットです。チヨダやABCマートの中間的ポジションの靴屋であり、今後の期待度が高い靴屋といえます。
[最後に]
個人的には、今後の期待度を込めてジーフットがおすすめではないのでしょうか。逆にABCマートは店員さんが怖いので、どうしても欲しい靴はネットで買っています。
私は独り身なのでチヨダ系列にはあまり行きませんが、急遽の時の安心感はチヨダですね。この前の葬式の時はお世話になりました…。
どの3社も素晴らしい靴屋です。ここでご紹介した3社の特徴をしっかり把握し、目的をしっかりと確認し自分に合った靴屋へ行きましょう!