こんにちは。元靴屋店員です。今回はマイナーなスニーカーをピックアップ。(マイナースニーカーじゃなかったらごめんないさい。)
ご紹介するスニーカーは「マッドフット(MAD FOOT!)」というスニーカー。マッドフットは2001年に東京・新宿で誕生したスニーカーです。
私がマッドフットを知ったのは2010年に発売された、今回この記事を書く際にも参考にした雑誌「スニーカー・クラブ・マガジン」です。
今回はこのマッドフットについて当時感じた事や私が思う現在地等を紹介していきます。
マッドフットとはどんなブランド?どんな靴?
そもそもマッドフットとはどの様な歴史を持ったスニーカーなのか?どの様なスタイルの靴なのかをご紹介します。
マッドフットは2001年東京・新宿で、今井タカシ氏によって設立されたブランドです。
今井氏は数々のスニーカーショップに勤め「スニーカーに関する知識には自信がある」と語っている様に、多くのショップで活躍してきました。
マッドフットの特徴は「MAD(狂ったこと)」にあり、独創的なスタイルは当時のスニーカー界に大きな期待感と衝撃を与えました。
また今井氏も「プーマのイボイボのアウトソールやナイキのエアマックス等の様に、世の中を驚かせたる様なインパクトあるスニーカーを作りたい」
と語っており、実際にマッドフットからはインパクトあるスニーカーが多く発売されていました。
スニーカーに不可欠なアイキャッチは、ブランドの浮き沈みを表現している「M」のラインで、「落ちても最終的には上がってくる」というテーマを表現しています。
靴作りを始めて「モノ作りのクオリティを高めるためには歯が立たなかった」と語っており、アイキャッチの様に、苦悩がある事も語っています。
2010年辺りはナイキ・エアフォースやヴァンズのオールドスクール、グラビス等のスニーカーが高い人気を誇っており、マッドフットにも注目していました。

国産ブランドというだけで高い注目に値しますし、カジュアルな雰囲気にモカシンを合わせたスニーカー等、他のスニーカーとは一味違ったスニーカーが多く発売されていたからです。
しかしながらストリート系のスニーカーよりもコート系やオールドランニング系等、万能に使えるスニーカーが多くの人気を占めた事もありマッドフットは失速。
現在は、イオングループの靴屋「ジーフット」がブランドをほぼ独占し、低価格ラインとして展開されています。
マッドフットの現在地について思う事。
今井氏は「スニーカーはあくまで生活必需品であり、故にスニーカーには多くの可能性が秘められており、靴作りはその人の生活へしっかりはまるモノへの挑戦でもある」と語っています。
しかしながら現在マッドフットはジーフットのPB商品になっており、以前の様に独創的で1万円を超えるスニーカーは発売されていません。
現地点では昔の様な期待感あるスニーカーは発売されているとは思いませんが、今井氏の
「スニーカーはあくまで生活必需品」
「その人のぴったりはまる生活必需品」
という考えをしっかり反映されたスニーカーは現在の方が多いのではないのでしょうか。
現在は、メンズ・レディース・キッズのすべてのカテゴリで商品が展開されており、マッドフットらしさあるデザインは健在です。
MAD(狂った)なスニーカーは昔より少なくなり、素材感もしょぼくなりました。しかしながら、生活にしっかりとフィットするモデルや、様々な自由度があるスニーカーが多くあります。

